北海道の廃線を歩く13~JR名寄本線 上興部駅~
2007年夏に北海道を旅しました。その時に昔走っていた鉄道の跡を随所で見ることができました。その跡を紹介していきます。今回も名寄本線の跡巡りです。
JR名寄本線は北海道東部、遠軽からオホーツク海沿いの都市、紋別、興部を経て内陸部の街名寄までと湧別~中湧別のヒゲ線の2路線143.0キロのローカル線でした。ローカル線ではありながら本線と名がつき、完成した頃は札幌と網走を最短で結ぶ幹線でもありました。残念ながら平成元年(1989年)5月1日に廃止になってしまいました。
上興部駅は名寄駅から9つ目の駅でした。下川町から天北峠を越えて西興部村に入ったところにあります。昔は天北峠を越えるための機関車が待機したり、石灰を運ぶための専用線があったりと大きな駅だったようです。その存在の大きさか、駅舎は今でも鉄道資料館として残っています。
入口も古びた趣のある感じです。
駅舎の裏に回ると、列車が保存されていました。
保存されていたのは、北海道の急行列車で活躍したキハ27でした。残念ながら、台車は本物ではありませんでした。
キハ27の横には除雪車が連結されていました。名寄本線で活躍したものでしょうか?
西興部村の中心は隣の西興部駅ですが、西興部駅は何も残っていません。上興部駅が残っているのは、村はずれという事だけではなく、この地区にしめる鉄道の比重が大きかったのかもしれませんね。
ともあれ、こうして駅舎が残っているのは本当にうれしいことです。