北海道の廃線を歩く7~JR天北線 飛行場前駅~
2007年夏に北海道を旅しました。その時に昔走っていた鉄道の跡を随所で見ることができました。その跡を紹介していきます。北海道最北の宗谷岬を巡った後、天北線の跡を巡りました。
JR天北線は北海道東北部、音威子府からオホーツク海沿いの浜頓別を経て最北の街稚内市の南稚内までの148,9キロのローカル線でした。稚内までの鉄道路線としては一番古く、札幌と稚内をむすぶ急行「天北」も走る堂々とした路線でした。残念ながら平成元年(1989年)5月1日に廃止になってしまいました。
飛行場前駅は不思議な駅だったそうで、よくマスコミに取り上げられたそうです。それは飛行場前駅という名前なのに飛行場がなかったからでした。駅のまわりは草原ばかりなのにどうして?なのですが、この駅の名前にも歴史がありました。
太平洋戦争末期、日本陸軍は千島、カムチャッカ防衛を目的として、この地に飛行場を作ったのでしたが、完成後、ほどなく敗戦でほとんど使われなかったそうです。この駅は戦後の昭和30年にできたそうですが、この地は一面草原で名前のつけようがなく、飛行場前となったようです。
実際行ってみると、さすがに廃止後18年経っている上に夏なので、草に埋もれています。
まずは全景。
まっすぐな一本道は線路の跡です。今はサイクリングロードになっています。左側が駅ホームです。
拡大すると
板張りのホームはところどころに穴があいていて、注意深く上がりました。
上がってみると
こんな感じです。こちらが稚内方面。
反対側浜頓別方面はというと
こんな感じです。看板の右側に待合室があったらしいですが、今はありません。
このまま朽ち果てていくのでしょうね。哀愁漂う駅跡でした。